近ごろは、女の子が元気な映画が面白いようだ。
「下妻物語」(04年)を見た。
茨城県の下妻に住む、ロリータファッション命の女子高生桃子と、バリバリの暴走族のヤンキー娘イチゴがひょんなことから出会って、次第に友情に目覚めていくというお話。
主演は、フカキョンこと、深田恭子。といっても、アイドルにあまり興味がないので(というより、最近は、あまり見分けが付かなくなって来ているだけなのだが…)、たまにテレビのCMで見る以外はどんな女優なのかよく知らなかった。
共演のヤンキーを演じている土屋アンナは、カリスマモデルらしい(こちらの方も、全くわからない分野なので、はじめて見る顔)。
それでは、おじさんにはついていけない、キャピキャピしただけの若い子向けのドラマかというと、どっこい案外骨の太い映画に仕上がっている。
他人のことには、てんで興味のなかった自己中心の権化みたいな桃子が、自分とは正反対の世界観で生きているようなイチゴを助けるために立ち上がるクライマックスは、下手なアクション映画よりも大きな爽快感がある。
この辺は、少し前だったら、やはり男の子たちの映画の独壇場だったところだろう(女同士の闘争、といった作品もあったけれど、やはり陰にこもったものが多かったものね)。
脇を固める、樹木希林、篠原涼子(とくに、篠原涼子がいい味だ)といった面々も、怪しげな雰囲気をさらに盛り上げてくれる。
こういう映画はどうも、とポスターを見ただけで敬遠してしまっては、もったいない作品。だまされたと思って是非一度。
2004.10.2