「M:i:3」が面白い。
娯楽アクション映画(とテレビの「スパイ大作戦」)の原点にかえった感じで、はらはらドキドキ最後まであきさせずに見せてくれる。
ストーリーも明快で、下手なひねりがなくていい。
主演のトム・クルーズ自身のプロデュースで、危険なスタントも彼みずからがこなしている。
まさに、観客へのサービス精神のかたまりみたいな体当たりの映画づくりで、ほとんど不可能なむずかしい任務を遂行する男を演じてみせているのだ。
さて、サービス精神とむずかしい話といえば、激安DVDの著作権問題がニュースになっていた。
著作権の保護期間が過ぎた映画ソフトは自由に使うことが出来るという解釈で、著作権料を払っていないDVDなどが安い価格で売られているが、著作権の期間が50年から70年に延びたのを理由に映画会社が販売中止を求める仮処分を申請していたのだ。
東京地裁では、一応申請のあった作品は法改正前に著作権は切れているという決定をしたようだが、まだこの問題での混乱は続きそうな感じだ。
まあ、正直なところ、まず劇場で見ることは不可能な昔の名作を、家庭のテレビ用とはいえ廉価な値段で手に入れられるというのは映画ファンにとってはありがたい話ではある。
ほんとうなら、劇場の大スクリーンで迫力のある画と音を楽しめればこれに越したことはないのだが、メディアの発達で娯楽の入手方法がさまざまに分化するなか、映画をもっと手軽に楽しめる環境づくりというのが、今一番映画を提供する側に求められているのではないかという気がする。
2006.7.29