冬休みも、ディズニーランドは、にぎわったのだろうなあ。
去年は、ウォルト・ディズニー生誕百年とあって、「アトランティス」が公開されたりもしたが、わたしは、ディズニー映画の黄金期は、やはりウォルトの死とともに終わったのではないかと思っている。
そして、その黄金期の影をいまだに大きく引きずっているのが、ほかならぬスピルバーグだろう。
「A.I.」(01年)では、それがあからさまに出ているが、そのことが作品にいい影響を与えたかというと、必ずしもそうではない。
「人工知能とは何か」、「人間であるということは何か」という、重く、そして正にSF的アイデアに、ピノキオや白雪姫などさまざまなディズニーの産み出したファンタジーアニメのイメージを重ね合わせたのはいいのだが、その扱い方を間違えて、どっちつかずの中途半端なものになってしまったのかもしれない。
やはり、スピルバーグはSFの人ではなかったのだなあと改めて思った次第。
それに比べて、「シュレック」(01年)は、同じスピルバーグがらみでも、最初からディズニーのパロディー的ファンタジーと割り切って作られていて、素直に楽しむことができた(スピルバーグが監督しなかったから、という見方もできるけどね)。
ディズニー映画だったら、絶対にないだろうなというラストも、粋だった。
ディズニーになりたくてなり切れない男の子、それがスピルバーグ、という気がしてならないのだが。
2002.1.12