前回お知らせした「うえだ城下町映画祭」、おかげさまで無事終了しました。
29日は、あいにくの冷たい雨の降る天気にもかかわらずお出かけ下さった皆様ありがとうございました。
30日は朝からの上天気で、午前も午後も大勢の方に来ていただきました。
ことに、劇団ひとり監督のトークのある回は、チケットもすぐに売りきれるという人気で、映劇も満員御礼状態でした。
そんななかで、29日の上映で思っていた以上に反響があったのが、「放射線を浴びた[X年後]」。
城下町映画祭では珍しいドキュメンタリー作品。
昭和29年3月から、アメリカによるビキニ環礁での水爆実験が行われ、あの有名な第五福竜丸の被爆事件が起きたのですが、実は、他にも多くの日本漁船が同じ海域で操業していました。
もちろん、その船に乗った人々も、第五福竜丸同様被爆をしたのですが、なぜかその事実は歴史から消えてしまっていました。
その重大な出来事に光を当てようと、ローカル局のテレビマンがこつこつと丹念に長期取材をしたのがこの作品。
その時、被爆した人びとの多くが若くしてなくなっているし、実験によって日本列島自体もすっぽりと放射性物質に覆われていたこともわかります。
そうした、歴史の闇に消えていきそうな事実を光の中に導きだしてくるのも、また映画の力なのだと改めて感じました。
来年も、作品の魅力で大勢の方に来ていただける映画祭にしたいと思います。
2014.12.15