酉年ということで、鳥を巡る話でも。
鳥インフルエンザで鶏が何万羽も処分されたり、動物園の飼い鳥や野鳥のなかでもインフルエンザで死ぬ個体が見つかっている。
昨年暮れには、大町の山岳博物館で、絶滅が危惧されているライチョウが逃げ出すという騒ぎがあった。
絶滅といえば、絶滅したはずの恐竜が姿を変えたのが鳥だという話もある。
かわいい小鳥も、元は恐竜だと思うとちょっと見方が変わるかも。
さて、鳥の出てくる映画というと、何といってもヒッチコックの「鳥」(63年)が今でも筆頭になるだろう。
現在の感覚で見たら、特撮もごく素朴だし、ストーリー運びも冗長な感じがしないでもないが、この手のパニックムービーの元祖としての地位は揺るがないところだろう。
「サンフランシスコのペットショップで、ミッチという弁護士と知りあったメラニーは、彼の探していたラブ・バードを手に入れて彼の住む港町へとやってくる。
そこで彼女を待ち受けていたのは、徐々に数を増やし、やがて人間を襲いはじめるカモメやカラスや小鳥たちだった」
学校の校庭で煙草を吸うメラニーの後ろのジャングルジムに、次第に数を増やしていくカラスが不気味だ。
何故鳥が人間を襲うのか最後まで明かされぬまま映画は終わる。
絶滅を危惧される鳥も多いが、その原因を作っているのは人間だ。いや、鳥ばかりか、人もいっしょに絶滅危惧種に指定される日も遠くないのかもしれない。
2017.1.21